効率化

働き方改革の一手?レアな仕事「レイアウト変更」をした話

今年の3月~6月にかけて、会社内で大規模なレイアウト変更を行いました。採用活動に伴い、手狭な現状のレイアウトに弊害が生じ始めたためです。その問題解決がてら、社内の机、椅子、備品を一新して社員の雰囲気を明るくしよう!という社員の声で立ち上がったものでした。
今回は、私がリーダーとして行った社内全体のレイアウト変更について、述べたいと思います。

レイアウト変更に至った経緯

実は以前にも、レイアウト変更を行おうとしたようでした。当時は、デスクの配置換えで一人あたりのデスク面積を広げたい、という社員の要望から始まったみたいですが、なかなかうまく行かず、そのまま頓挫したようです。

昭和的な設備

The・オフィスという感じでした。机が部署毎に並び、壁にはキャビネットがずらり。中央には複合機がある、といったごく一般的なレイアウト。各デスクには要るか要らないかはっきりしない(大半は要らない!)書類が平積みされており、キャビネットの上には何が入っているかもわからないダンボールが置かれていました。絨毯は薄茶、汚れが目立っている箇所もたくさんありました。

閉鎖的な空間

部署ごとに高いパーテーションで区切られている…わけではありませんが、山積している書類のせいか、個々のデスクには隔たりがあり、どこか閉鎖的な空間でした。社員もその状況に辟易としており、それを指摘することもしないような状況でした。

狭い社内

ただでさえ狭い社内でしたが、不要な書類を保管しておくためのワゴンやラックがいくつもあり、社内をより狭くしていました。当時の状況ですと、社員が一人でも増えた場合に確保できるスペースがありませんでした。

大量の書類

壁面に設置しているキャビネットにも、デスクワゴンにも、机の上にも書類があり、書類を探すことに時間をかける社員がいました。なにかあればすぐに机の上をガサゴソ…。一度に数十分探し続ける姿を何度見たことか。大塚商会調べによると、年間150時間も書類探しをしているそうです。とにかく書類を扱うことが非効率だと感じていました。

何故この時期に必要だったか

なぜそのような時期に、レイアウト変更が必要になったのでしょうか。それはシンプルに、「人数が増える予定があるが、これ以上人が入らない状態だった」からです。

社員スペースの確保

まず第一は、社員のスペースを確保するためです。先述したように、プラス一人のスペースがなくも確保できないような状況で、更に採用の予定があったため、早急にレイアウト変更をする必要がありました。

若者の高い離職率を下げるため

社員の平均年齢は40歳で安定しているものの、20代ー30代前半の離職率が高いのが問題でした。現状の社内の設備が決定打となって退職するわけではありませんが、古い設備のまま働きたいと思う人は誰もいません。働き方改革が叫ばれている昨今、改善すべきは評価制度や待遇、有給取得率の向上ですが、それらに先立って、働きたいと思うような外見づくりが必要でした。

鬱屈とした雰囲気を変えるため

見た目も雰囲気も暗い社内を変えるためにレイアウト変更が必要でした。コミュニケーションが取りやすい環境が整備されれば、自ずとコミュニケーション量は増えると考えていました。小さなコミュニケーションの積み重ねが、社内の雰囲気を良くしていくと信じ、レイアウト変更を行いました。

レイアウト変更に至るまでの準備

レイアウト変更、と一口に言っても、その内容は多岐に渡ります。今回は、デスク、椅子、カーペットの変更、ネット環境の改善を行いました。

ショールーム見学

まずは、イメージを掴まなければ始まりません。オフィス家具の販売やレイアウト設計を行っている大手企業のショールームを見学し、どのような環境で働いているのかを偵察しに行きました。どのショールームもやはり「働きたいっ!」と思うような素敵なレイアウトでした。
中には、文書管理を徹底している企業もありました。そこは、どこのキャビネットの何段目の引き出しに、どのようにファイリングするかを社員一人一人に徹底させています。出来ていない部署があれば上司にペナルティが課される、など、一見「やりすぎ」ともとれる管理をしているのです。そのお陰で、社内には「迷子の紙」が一枚もありませんでした。

変更内容

大体のものを入れ替えました。机や椅子はもちろん、カーペット、ロッカー、電話機、床下を張っているLANケーブルも買い替えました。windows10のアップデートに備えてプロバイダを変更し、セキュリティも確保できるように機器導入をしました。変えていないのは、土地、人、壁紙くらいでしょうか。

社内ヒアリング

担当者のみで社内レイアウトをするわけにはいきません。配置や机のサイズ、仕様、各部署で必要な棚の数などをヒアリングして、最適解を考えていく必要があります。一度に全ては決められませんから、一つずつしらみつぶしで決めていきました。

変更当日までの動きの共有

当たり前ですが社員皆さんに力を借りなければなりませんでした。個々の荷物整理はもちろん、共有で使っている物の取捨選択や移動を行うために、いつまでに何を、どこへ、どのように捨てるのか、移動するのかを共有する必要がありました。メールで重要マークを付けて送るのが良いのか、説明会を設けるのが良いのか。それを私が行ったほうがいいのか、部署長にお願いするのかを逐一考えたりもしました。

業者との段ボール数や廃棄物の共有

こまか〜いことですが、廃棄物はどのようなものか、どのくらいの量出るのかを、業者と相談しておく必要がありました。業者の経験を参考にしながら決めていきました。廃棄・移動用段ボールは結局足りず、急きょ追加注文するなど、なかなか予定通りにはいきませんでした。。

変更当日

さて、いよいよレイアウト変更当日です。金曜日の午後から業務の手をなるべく止めてもらい、ダンボールに詰めていく作業を行いました。業者に指示されたとおり、新レイアウトの各スペースに割り当てられた番号が書かれたシールを段ボールに貼っていき、ひたすら詰める作業です。同時並行で、いらないものはどんどん処分です。判断がつかないものも、処分処分(小声)。リース物件で返却しなければならないものもあったため、それは捨てないように、回収回収。
移動するために使用した段ボール数より、廃棄用の段ボールが多いのではないかと思うほど、処分するものがたくさんありました。

土日を使っての工事

これは担当者の運命でしょう。レイアウト変更の工事中は一切業務ができませんから、必然的に連休を使っての変更となります。土日出勤確定。まあそれでも、会社の人に美味しいお寿司頂いたり、いいこともありました。でももうやりません。笑

配置の確認・掃除・電源

土日の作業はほとんど業者が行います。しかし、当日までに決めきれなかった細かいことも当然ありますので、業者から質問があれば都度答える必要があります。

また、前日にやっと段ボールに移されたものものあります。キャビネットや棚などはホコリが溜まっているため、土日に掃除をしなければなりませんでした。

更には、下を通っている電源にタップをつけて、新しい机まで引き上げる作業は、我々が行わなければなりませんでした。業者曰く、「電源関係は一歩間違えるとその後の業務に支障が出るため、普段は行わず、行うとしたら別料金(とてもたかい)」ということでした。
これらの作業で、土日はまるまる作業に時間を費やしました。なるべく周りのヘルプに行けるよう、自分のところは休日にやっておく必要もありました。

事前の段取り虚しく、、、

工事は、予定通りいかないものです。例えば、カーペットの変更。専門業者が事前に来て、ここからここまで何色かを共有していました。割と細かく色を決めていたため、当日はとても不安でした。というのも、社内の設計図を渡したにも関わらず、業者はレイアウト変更前のカーペットの枚数を数え、○枚目〜×枚目は黄色、という共有の仕方だったからです。
その不安は的中しました。工事開始で、荷物や什器を移動した後、カーペットすべてを剥がしたのです。この時点で○枚目〜×枚目という概念は無くなりました。(笑)

工事明けの社内引っ越し作業

休日が終わると、社員の「まあきれい!」という感嘆もそこそこに、早速現状復帰が始まりました。予め不要なものを処分している社員はスムーズに復帰し、すぐに業務に戻っており、時間を作れずにとりあえず段ボールに詰めた社員は、その逆でした。この日は大きなトラブルなく、それぞれが通常業務に戻ることができました。

後日判明したトラブル

一点、大きなトラブルがありました。今回のレイアウト変更では、電話・ネット回線の切り替えも行ったと述べました。警備会社用のISDN回線や、拠点へのリモート接続専用のADSL回線は解約せず、それ以外を切り替えるという話でした。しかし今回、双方が現状の回線状況を誤って把握しており、リモート接続用のADSL回線を解約してしまっていました。それがレイアウト変更を行って1ヶ月ほど経ってから判明し、そのときに突然リモート接続ができなくなったのです。
実際の回線の切り替えはレイアウト変更当日ではなく、その後だったため、このトラブルが後になって起きてしまいました。
急きょ業者に対応してもらい、なんとか事なきを得ましたが(いや、アウトか笑)、基幹システムへのリモート接続だったため、肝を冷やしました。。

準備が12割

今回のレイアウト変更で痛感したのは、「準備してもし過ぎることはない」ということです。英語だと「」を使うやつです。担当者が複数人いて、どれだけ準備を怠らなかったとしても、トラブルは起きるものです。そのトラブルをどのようにしたら未然に防げたか、また、なるべく小さくできたかを反省していくことが重要だと思いました。

〜レイアウト変更後記〜

さて、実際にレイアウトを変更して、どのような変化があったか気になるところですよね。効果測定がなかなか難しいところですので、社員にアンケートを取る必要もあるかと思いますが、個人的には一定の効果はあったのではないかと思います。

スペースの確保はできたか

できました。変更前は人がすれ違うにも狭かったりしていましたが、変更後は広々。一人あたりのデスクのスペースは狭くなりましたが、許容範囲です。というか、書類をあちこち置いたりしないようにすべきですそもそも。(笑)

雰囲気は明るくなったか

感覚的なことですが、多少は明るくなったのではないでしょうか。什器の新調でルーメン的にも明るくなりましたし、フリースペースを設けたり、複合機を充実させたり(多少ですが)することによって、会話量も増えたように感じます。フリースペースにもっと人が集まるようにしたいですね。

仕事の効率は上がったか

ファイル管理の仕方をマイナーチェンジしたため、書類を移動する手間、探す手間は若干省けたのではないでしょうか。それ以外に関しては人によりけりです。もともと整理整頓ができている方は、効率化にも意欲的ですから、レイアウト変更をきっかけに、更なる効率化をしているように感じます。逆に、今回の件をきっかけに意識改革ができない人も当然いました。まあ、全員が全員できるわけではないのは承知していましたけどね。。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

 

参考文献