効率化

売掛金消し込み業務を手書き&手入力でしている話

はじめに

私は、勤務先で経理業務を行っています。毎日数字を扱い、会社を陰で支えているわけですが、日々の業務は紙を媒体としていることが多く、非常に効率が悪いと感じます。経理として入社しましたが、していることは主に効率化といっても過言ではありません。中小企業の経理は、こんなにも旧態依然としているのでしょうか。。

特に、経理業務で最も時間を要しているのが、今回お話する「売掛金消し込み業務」です。そこで今回は、「ウチの売掛金消し込み業務どないなっとんねん!昭和か!」という話をします。

売掛金の消し込み業務について

そもそも、売掛金の消し込みとはなんでしょうか。消し「込む」というくらいだから、相当な力を加えないと消えてくれないような気もしますね。

けし こみ 【消し込み】
① 釣りで、魚が餌(えさ)をくわえて引き、水面の浮きが水中に引き込まれて見えなくなること。

weblio辞書「消しこみ」より引用

なるほど。売掛金を餌にして魚を釣るんですね。猫に小判とはいいますが、魚には効果があるようです。

嘘。

② (伝票処理や情報処理で)いったん登録したデータを取り消すこと。

用語として載っているようですね。
そうです。売掛金は一度登録され、近い未来に消される運命にある、儚き科目なのです。
売掛金は、売る立場の会社が使います。何かを売った場合、その場でお金を受け取ることは稀です。後で集金をする金額のことを、売掛金と呼びます。ちなみに、買掛金はその逆。あとで支払う金額のことをいいます。

つまり、売ったときに売掛金を計上し、集金したときに売掛金の消し込みを行います。

会社によっては、非常に多くの取引先に何かを売っている場合があるため、その分だけ売掛金の消し込み業務が発生します。

どのように売掛金を消し込んでいるか

さて。前置きはいいんです。我が社のアナログ業務を恥を捨ててご紹介いたしましょう。いやあ、よくこんな体制でやってきたもんだ。ぷんぷん。

①入金の確認

毎月5日、10日(俗に言うごとうび)に、ネットバンキングから入金明細を確認します。流石に銀行に行って記帳して…とかではありません。そんなことやってる会社は0社です。ネットバンキングで確認自体かなりアナログだと思います。こういうのは人の手が介入しなくて済むことだと思うのです。そもそも人の手が介入するということはそれだけヒューマンエラーが起きる確率がag……

 

小言なしではできません。(笑)

 

ネットバンキングで確認した振り込み金額が、会社で計上している売掛金と合致しているかを、「紙」で出力している元帳で「私の目」で確認します。合っていたら「合」スタンプを押して入金日付を記入します。かなりアナログな気がして既に恥ずかしいです、、、

②市販の伝票への起票(手書き)

さて、入金額が売掛金と合致していることが確認できたら、経理システムへ入力するための準備を行います。市販の伝票に、一社一社の入金額を書き込んでいきます。振込手数料がこちら持ちの場合はその額ももちろん書いておきます。一枚一社。百社から入金があったら百枚手書きします。中小企業ですので一回の入金確認ではそこまでの入金数はありません。たかが知れています。

③経理システム・営業の管理システムへの手入力

手書きした伝票が合っているかどうかのチェックが済んだら、その伝票をもとに経理システムへ手入力していきます。本来このあたりもまるっと自動化したいのですが、私の手入力の速度が無駄に上がってしまって変える必要が無いと判断されています。手入力するだけミスも増え、チェック作業も必要なんですけどね、、、

経理システムへの入力が終わったあとは、営業の管理システムにも入力しています。この作業は営業部が行っていますが、この二重の手入力は、経理システムとの連動ができていないために行わなければなりません。経理システム側のパソコンがスタンドアローンでネットが繋がっていないのです(ここめっちゃ改善したい)。

両方のシステムに手入力を行った後、伝票と入力内容が合致しているか目視でチェックを行います。現在4名でチェック。トリプルチェックの先があるなんて。

④現預金の残高確認

手入力・チェック後は、現預金の増減を口座ごとに集計します。中小企業は特にキャッシュが無くてですね、日々資金繰りを繰り繰りしているわけですので、このように口座ごとに残高を把握する必要があるのです。と、教えられました。

⑤ファイリング

ここまで作業で出力した紙がたくさんでてきます。入金明細表、手入力したデータの一覧表、現預金残高表等々…。これらの紙をファイリングして、一連の入金確認作業は終了です。

総括

とにかくヒューマンエラーの起こりやすい業務の仕方だと思います。手書き、手入力、目視チェックなど、人を介して行う作業にはヒューマンエラーは付き物だと思います。効率化は業務にかかる時間を減らすだけではなく、ヒューマンエラーも減らしていくものかなあ、と感じます。

別の会社(親会社)の場合

一方ですよ。小生の親会社の方からチラッとお聞きした話では、売掛金の消し込みはサッ、パッという感じでした。やはりこの手の業務は、なるべく人を介さないように行うのが一番ですよね。その後の分析やその他のもっと重要な業務に時間を割くべきです。

①金融機関からのデータ受信

エレベータートークでしたので詳しくは聞いていないのですが、金融機関からもらったデータを取り込んでいるという話でした。その話をもとに調べてみると、ファームバンキングと呼ばれるものを利用しているのではないかということがわかりました。金融機関が形式を統一しており、そのデータをもって入出金がわかるというものです。

②経理システムへのデータ受け入れ

金融機関から送られたデータを、経理システムにそのまま受け入れます。

以上です。

総括

総括も何も、データをもらってシステムに受け入れるだけ。こんなことがありますか。手書きも手入力も複数名でのチェック作業も不要。ホワイmidium-sized enterprises(中小企業)!見習おうぜ!

売掛金消し込み業務の効率化

一つ思うことは、規模の大きな企業はお金もそこそこ持っており、人的リソースもあります。トップダウンで業務効率化が行われることもあれば、ボトムアップで効率化やるぞー!となることもあると思うのです。実現力というのですかね。

一方で中小企業は、お金も人も足りない場合が多いと思います。アイデアはあれど、実現していく力が足りない。発案はされてもお金がないから…実行できる人材がいないから…などとできない理由をつけがちです。

売掛金消し込みについては、親会社が行っているように、金融機関からデータをもらっていることもありますので、これは簡単なのでは?と思ってちょっと調べてみました。

ファームバンキング

どの金融機関にも統一されたサービス、ファームバンキングというものがあるそうです。

概要

ファームバンキング(firm banking)とは、銀行などの金融機関と法人顧客のコンピュータシステムとを専用回線や専用端末・ソフトウェアなどで直接接続するデータ通信のサービスのこと。

残高照会や振替・振込などのサービスを利用できるようにするエレクトロニックバンキングのひとつ。銀行に行くことなく経理事務を行え、手数料が割安になることが多い。

Wikipedia『ファームバンキング』より

どうやら、上記のサービスで売掛金消しこみがスムーズに行えるようですが、、ある金融機関では、電話回線、しかもADSL回線が必要らしいです。

まだまだ要検討

実は社内のネット環境を整備した際に、全てひかり回線にしてしまったため、このファームバンキングは利用できないみたいです。。ADSL回線を増やすか、他の方法を探るなど、まだまだ検討する余地がありそうです。

他にも…システムのクラウド化

例えば基幹システムを全てクラウド化するのも一手かと思います。これこそ費用のかかるものですけど、、(笑)クラウド化すれば、ソフトの管理をする必要が無くなりますし、複数のシステムを連携させてデータ活用をすることもできます。めちゃ便利ですよきっと。

いずれにせよ、目下費用をなるべく抑えた形での売掛金の消し込み効率化を目指していきたいと思います!

蛇足〜経費なども全て手書き&手入力〜

もちろん、経費なども同様に、経理システムに入力しないといけません。入金伝票と同じく、5,10日毎に手書き作成し、チェックが済んだ伝票を入力していく作業があるのです。こちらは金融機関と関係がないため、データをもらうという選択肢がそもそもありませんが、手書きではなくエクセルでフォーマット化したものに打ち込み、印刷することで効率化しています。もっと良い処理方法があればご教示頂きたいものです。

おわりに〜「できてしまっている」ことが最大の問題〜

以上のように、無い頭で効率化を考えていく上で障壁となっているのは、「現行でできてしまっていること」なのです。仕事あるあるなのかもしれませんが、
①現行のやり方に慣れており、
②時間内に収まっていて、
③多少のヒューマンエラーがあっても致命にはならない業務
というのは、そもそも効率化しにくいんだと思います。「でも、今のままでも問題ないじゃん」と思われてしまうのです。変えることへの拒否反応があるパターンが多いように思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!