今日のワッキー

『午後2時の電車』の由来

さて、昨日待ち時間の話をしたのだけれど、僕のこのサイト「午後2時の電車」というタイトルは、僕が一番好きな空間からきているということを書き忘れていた。

正確に言うと、「平日午後2時の下り電車」である。さらに付け加えると、「平日午後2時、新宿駅から乗る埼京線下り電車」だ。あの電車がたまらない。
実家が埼京線沿いだから、であるが、平日のその時間帯の下り電車はとても空いている。下り電車の場合、僕は最後尾に乗る。ほぼ100%座ることが出来るのである。
新宿で埼京線の最後尾に乗ろうとすると、新宿なのにすこし物静かな雰囲気があって、自分だけが異世界にいるような感覚に陥る。たとえば池袋ではそれが感じられないし、渋谷は妙にホームが広いのであまりそういう気分にはならない。
できれば、僕が座る向かいの席2つ3つは空いている状態であって欲しい。景色が埼玉へと移り変わっていく様子を気兼ねなく眺めることが出来るからだ。

大学時代、授業もなにもないので午後になってひとりで家に帰ることがままあった。バイトも何も無い午後。もったりとしたゆるい時間が僕の周りを流れ始める。大学は新宿駅を通らず、池袋から埼京線に乗り換えていたが、それでも僕の好きな瞬間は「埼玉に向かう埼京線」にあったので問題なかった。午後2時頃といえば、まだまだ人間が活発に動いている時間帯だ。そんな中で僕だけが1日のメインを終え、味の濃いお菓子を買うことを目論みながら、高めのイヤホンで音楽を聞いて帰路についている。もしかしたら僕は、家に帰るのがゴールなのではなく、家に帰るための道中を楽しんでいたのかもしれない。

それが、社会人になって更に好きな時間になった。大学時代は友達も同じような境遇にあったはずだから、そこまで僕だけのプレミアム感は無かった。これが、社会人になると別格である。午後に有給を取り、何か用事があるわけでもなくまっすぐ家に帰る。周りはまだ働いているのに、法に守られた僕は多少の罪悪感を感じながらも開放感を味わっている。やはりあの、もったりとした空間が、たまらなく好きなのである。

このような背景があり、僕はブログのタイトルを「午後2時の電車」にした。あのいちばん好きな、何も考えなくていい空間を忘れないため、また感じることができるようするためである。もしかしたら、たまに味わえるからこそあの瞬間が好きなのかもしれない。毎日味わっていたらそのありがたみが薄れてしまうかもしれないけれども、それでもやっぱり、あの瞬間のために僕は生きるのである!